ホーム 作家・作品紹介 眞野あゆなインタビュー

眞野あゆなインタビュー

作家・作品紹介
#インタビュー #アクリル画

眞野様のプロフィールをHPにて拝見しました。今のスタイルになるまでと、これまでの経験を教えていただいても宜しいでしょうか?

大学在学中に、様々な版画の手法を学びましたが、その中でも自身の感性に合うと感じたのが自然素材である木を扱う木版画でした。
元々自然豊かな田舎で育った私には素材の安心感と、絵を通して伝えたいことのニュアンスが合うように感じました。
初期の頃は太い黒線を使ったりと力強い印象の作品を制作しておりましたが、
家族の心の病が発症したことをきっかけに、自ら学び始めたヒーリングや自然療法の世界に影響され、
エネルギーそのものや目に見えない存在の心情を表すようなモチーフを描くようになりました。
またここ数年は、技法的にもより繊細な表現を試みており、自然界のエッセンスを取り込むため画材も自然素材のものを取り入れております。

ご自身の経験が作品に与える影響はどのくらいあるのでしょうか?眞野様の作品からはスピリチュアル的な感情や、見えないオーラを感じます。
制作にする際に大切にしていることはありますか?

常に脳裏に色とりどりの様々なイメージがいくつも浮かんでは消えてゆくのですが
その一瞬のインスピレーションを意味のあるものとして大切にしています。
こういったインスピレーションは主に自然とつながった感覚を持っている際や忙しい毎日の中でも思考にとらわれない一瞬に訪れます。
また、物語の中の一瞬の風景であることが多く何らかのメッセージを受け取っているように思います。

今回の作品についてお伺いします、コンセプトを教えてください。

今回の作品も、一瞬のインスピレーションで物語のある風景から作り上げたものです。
ちょうど星の美しい時期の作品です。

庭の花々がひっそりと、空を見上げ憧れと共に美しい星空を想っています。
そこへ花の美しさに惹かれた小さな鳥が花から星の一つをいただいて大きな宇宙へと運んで行きます。
一見関係のないように見えるものでも

実は深く関係し影響を与え合っている。
それはどんな小さな命でも、どんな小さな働きでも。
知らないところで実は大きな循環が生み出されていてそれによって私たちは生かされている

そんなメッセージかもしれません。

使用している道具(筆等)は何になりますでしょうか?水干絵具は初心者でも使えるのでしょうか?コツなど教えていただけると嬉しいです。

木の板木、木版画用のブラシ、和紙、透明水彩、水干絵具を主に使い、稀にアクリル絵の具も使用します。

水干絵具はもともと日本画の材料の一つで、鉱物を砕いて作られる岩絵具の代わりに安価な

水干絵具が使われるようになりました。染料によって色付けされている乾燥した泥で、膠で溶いて使います。

初心者の方に簡単かと申しますと、チューブの絵の具に比べると手間がかかりますし、

乾燥した際の色と水で溶いた時の色がかなり異なるため色のコントロールは慣れが必要で、正直簡単とは言えないかもしれません。

今回お送りしたアクリル絵具はいかがだったでしょうか?発色や使い心地を教えてください。

今回はパールを部分的に使わせていただきました。
感触はなめらかで他の絵の具に混ぜても馴染みよくラメの輝きとして使いたい箇所に発色よく働いてくれました。
ボトルの形状も使いやすく便利でした。

海外でのイベントにも参加された記事を拝見しました。フランスでの反応はいかがだったのでしょうか?
繊細で美しい色合いの作品に魅了された方々がたくさんいたのではないでしょうか?

フランスでの展示会においては多くの方に足を止めていただき、良い評価をしていただいたと担当の方からお話を聞いております。

また作品の前で涙ぐむ方もおられたなどと伺っており、何か見る方々の心に少しでもお伝えできたものがあるのではないかと感じております。

最後に眞野様にとって、木を彫って生み出す作品にはどんな意味を持っていますでしょうか?作家活動・作品制作することとは何でしょうか。

自身の”手”を使って生み出す「手仕事」には多くの学びがあると感じています。
また自然界の素材である木に対してひと彫りづつ進めてゆく作業は”祈り”であり力を貸してくれている木に対しても感謝が生まれます。
” 私 (我) ” が作品を作っているという感覚ではなく、自然界の一部として自分を通してごく自然に生み出されるという感じです。
またその時の手の温度、目線や呼吸そのものが作品に息を吹きかけるように思います。

私にとって作品作りは、生活の一部でありごく自然な行為です。
作品は自然との対峙で感じた心象表現であるとともに、
外の世界に送り出すことによって
見ていただく方の心にそっと寄り添うことができるものであれば幸いです。

眞野あゆなさん作品

「星の花を運ぶ鳥」眞野あゆな

今回使用した素材・絵具

ウッドパネル15×15

メーカー品番:425-02103

(株式会社サン-ケイ)

パール

《デコアート・エクストリームシーン》

シャンパンゴールド

《デコアート・エクストリームシーン》

記事編集

MORI

特集記事の企画・執筆とSNS発信を担当。アートと読者をつなぐ架け橋となることを心がけています。趣味は4歳の娘とのサイクリング。休日は風を感じながら親子でのんびり自転車を楽しんでいます♪

Share

LINE Facebook X はてなブックマーク

関連キーワード

Ranking 人気記事

Artists 作家紹介

作家をもっと見る